2014年6月9日月曜日

ぽんずがロシアの「悪者さ」を疑わない理由

どうも、ぽんずです。

「よくある誤解コーナー、始めました」とか言っておいて、
早速力が尽きたのかーい!との突っ込みが
聞こえてきそうですが、はい、力が尽きました。


ウクライナ東部での状況もまた毎日のように変化を遂げ、
もはや私の「東部の事実はねぇ」が追いつくわけがない。


ときに、一つ、限られた一部の人以外が聞いたら、
「にゃーに言っちゃってんの」と思うような話をしてもいいですか?
(実際の知り合いなら既に何回か話しているかもしれないけど。)


私はクリスチャンでして。
所属はバプテストだけど、ま、聖書が言及していることに関して
全般的に興味がありまして。
異言とか癒しとか奇跡とか預言とか。


2011年の7月、当時通っていたゴスペルサークル繋がりで、
とある福島の教会にボランティアに行ったのです。
(ビックパレットふくしまにあったどでかい避難所のボランティア、
 そして「新生活スタータキット」と名付けた、必要な家電とか家具とか
 一定の金額を出して買いそろえるのを手伝う被災者への援助を、
 100以上の世帯に対してやっていた教会です。)


「ウクライナから来ました~! 20年余り住んでいる地元は
チェルノブイリから120キロほどしか離れていませんが、
この通り、元気です!」と励ますつもりで挨拶をすると、
その教会の副牧師(主牧師の奥様)が手招いているのです。


「あのね、ぽんずちゃん、変な話、わたしは震災のすぐあとに、
 神様に『ウクライナ行って来い』って言われてるね。
 今までは、ウクライナってどこね?という感じだったし、
 ウクライナどころかヨーロッパすらコネがないから、
 忙しいししばらくはいいかなって思ってたんだけど、
 ぽんずちゃんがこうやってここに来てくれたわけだから、
 こりゃ行かなきゃなって、思ったわけさ」と言うのです。



結果、その2ヵ月後にその牧師先生と妹さんを
ウクライナまでお連れしました。
キエフを渡り歩き、昔のキエフの入り口になっていた
「黄金の門」の 前で祈ったり、国会の前に祈ったりしました。

ドニエプル川が見下ろせる高いところに立ち、
「ロシアの方向はどこ?」と言うので、
それを示すと、それに向かって祈りました。
「何かねぇ、ソ連が? ソ連のほうから、危険を感じるのよ。
 ソ連がね、ウクライナが欲しいというか」と言っていました。

牧師先生が何かにつけてウクライナを「ロシア」と、
「ロシア」を「ソ連」とお呼びだったので、20年余り経っているのに、
(そして、40代半ばと、比較的若いお方なのに)「いつまで言うかな」と
若干イライラしながら「ソ連って、ロシアのことでしょうか?」と申しましたが、
「ロシア、うん、ロシアね、ソ連が」と、話が続いたのでした。



また、「海のそばにある、軍隊基地まで行けって、神様が」と言うので、
「シンフェローポリ?」「セバストーポリ?」と聞いてもピンとこなかったのですが、
「うーん、オデッサとか?」と聞くと、「そう! うん! オデッサ!」と言っていました。
なので、オデッサにも行き、 オデッサでも祈りました。

軍隊基地のそばまで行くと、壁を触って先生は、「あんたたち、
ウクライナ軍のために全然祈っていないでしょ」とおっしゃる。
「力が全然感じられません。ロシアが襲いかかったときは、
 この無力さでは歯が立たないのよ」とも言いました。

その時点で私はまだ、なぜにオデッサだったのかも理解できなかった。
クリミアにはロシアの黒海艦隊があるから、詳細は知らんけど
クリミアを欲しがっていることはなんとなく把握してはいた。
だけど、オデッサのことは聞いてないよ!と思っていたのです。

最近知ったことですが、オデッサにはかなり前から
ロシアのFSB(保安庁)が工作員を送り込み、
ひそかにいろいろ進めていたらしいのです。

オデッサ市は非常に発達しているヨーロッパ的な都市である上に、
親ロシアな沿ドニエストル共和国にも接しているので、ロシアの領地になれば
ウクライナの黒海へのアクセスが閉ざされることも含め、
とにかく唾をつけるのに大変お得な場所らしい。


それを2011年のぽんずは、まったく知らなかったので、口には出さずと
「オデッサなど、意味ないだろう」と、のんきに思っていたのでした。

それに、ロシアがウクライナに対していろいろ欲を持っているの知っていはいたけど、
まーさか襲いかかるようなことは、ヨーロッパの目の前で21世紀の今、
するわけないだろうと、内心軽く流しておりました。

「軍のために祈ってないでしょー」と言われましても、
いまどきウクライナ何かにはんなもの必要ないだろと思っていたし、
 数年にわたって軍縮小が全面的に行われていたので、
国がやっているんだからそもそも軍など形だけのものでいいだろうと、
ただ飯食べてるあいつらのためになんで祈らなならんのだと、
赦しがたい考え方しておりました。


したら、この様です。

ウクライナ軍が何一つできなかったクリミアの占拠もあり。
5月2日、オデッサの大惨事もあり。

今の東部の悲惨な状況がある。
ウクライナ軍も実際に、
つい最近までは役に立たなかった。



20世紀最大の地政学的悲劇」と
ソ連崩壊を嘆いたプーチンの野心のために、 
人が、毎日のように、死んでいる。

「ソ連」という先生の言葉まで、事実だった。



ここ3カ月、たまにテレビでプーチンやラブロフ外務相、
またプーチンTVの翻訳をさせられることがありましたけど、
彼らの自信や誠実そうな怒りに満ちた言葉を聞いていると、
ときには「ん? ここまで『何もしてないよ!』って真顔で言っているんだから、
ウクライナってもしかして、被害妄想? 本当にロシアが悪くないんじゃ?
だって、ロシアがやっているとしたら酷すぎるよ、人間が同じ人間に対して
できるわけがない! クリミアの人たちを徹底的に洗脳し、
東部に次々と武器や部隊や工作員を送り込み、
大勢のネット野次馬を雇って情報戦を繰り広げているなんて、
オッカムの剃刀原則で考えると、設定が複雑すぎるもの」と、
妙な錯覚に陥ることがありました。

彼らの言葉を信じ切っているロシア人、そして日本人までいるのだから、
ん? 間違っているのは……うちのほう? と思ったこともありました。


でも。


我が国は今、この数カ月ずっと、
全世界の目の前で、
ロシアにレイプされています。
それを、オバマおじちゃんや
メルケルおばちゃんが「何してるの!」と
注意をしようものなら、ロシアは
「何もしてないよ」
「遊んでただけだよ」
「合意のうえですよ」
「恋人同士の問題なんで、
口挟まないで」と抜かしています。


一部のクリスチャンではない人には
「変な話」でしかないので、
信じてもらえるなんて思ってませんが。

少なくとも私は、一時的な迷いはあっても、
2011年のあの数日間のことを思い出せるので、
最終的には、迷いません。




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